防犯対策としてカギの交換基準

マンションの防犯を意識すると、交換しようとする玄関カギの選択には終りが見えないものです。
完全にピッキングを防いでいる製品が市販されているため、それを設置すればいいのですが、ピッキングだけが侵入方法とは限りません。
侵入者は、ドリリングといってドアのカギ穴にドリルを入れて、シリンダーを破壊するという荒っぽい手段をとることもあるのです。
そのため、ドリリング対策を施したものでなければ防犯は十分とは、いえないのです。
更にそれを上回る侵入方法もあります。
ドアのこじ開けといって、バールをドアの隙間に入れて力任せにあけるのです。
もちろんこれにも対策方法があり、ドアの隙間にバールをいれられないように完全に塞いで、それを防ぎます。
現在ではこのようにマンションの玄関ドアから侵入方法が多様化しているために、カギの知識に加え、防犯知識を持った人に相談するのがベストです。
最も知っていると考えられるのが、カギの設置業者でしょう。
工務店や建具店に依頼しても、防犯となると最終的に彼らに仕事が回っていきます。

だから、防犯を意識して総合的に判断するのであるならば、彼らに相談したほうがスムースに済みます。
しかし、そうは言っても、最終的に責任を負うのは依頼主ですから、まかせっきりには出来ないでしょう。
基準が必要です。
実は、警視庁発表のデータによると、戸建て住宅と中高層住宅では侵入経路が異なり、それぞれで違った対策が必要になります。
一戸建て住宅であるならば、施錠開けやドア錠破りによる進入は4%しかなく、ガラス破りや無施錠による進入が9割を占めるのです。
従ってピッキング、ドリリング、こじ開け対策を行ったうえで、ガラス破り対策に力を注いだ方が妥当です。
もちろん、それもカギ業者の方の範疇の一つで、相談すれば、サッシに使われるモノも交換する事を提案します。
一方、中高層住宅では、侵入経路が限られているためでしょうか、玄関ドアの施錠開けが23%も存在します。
一戸建て住宅とは逆に、ピッキングやドリリング、ドアのこじ開けには大いに力を注いだ方がいいのです。